2020.04.20
皆様、いかがお過ごしでしょう。元ハウスメーカー支店長田中です。
僕は、ここ最近は人に会いに行くこともできず、本を読んだり、映画を観たり、仕事中は妄想ついでにコロナ後を考えて新しい仕事の企画をしたりという日々を過ごしています。。
そんな今日この頃のブログテーマ―は、住宅購入の問題点である、マイホームの価格マジックについてです。
1000万円~の家造り。こんなキャッチコピーに誘われて問い合わせしたら、どんどん価格が吊り上がっていった。こんな経験した方も多いでしょう。(このブログにたどりついてるので、契約して2000万円を超えたなんて人はいないことを祈ります。)
これは注文住宅のケースですが、注文住宅以外でも住宅購入で重要なのは、「~」とか、メインキャッチの下にある虫眼鏡を使ってみる「小さな文字」です。
「~」とか「小さな文字」に1000万円では絶対に家が建たないこと。「~」「小さな文字」を想像するとどれだけの価格になるかわからないことが書かれています。入り口を広く利益は大きくの仕組みです。
マイホーム購入時のこんな不明確な表現は疑ってかかって間違いありません。
完成された家を購入するわけではないのが注文住宅。加えて、見積書の統一ひな形なんて存在しないから業者さんの自由です。いくらあいまいな表現でも、請負契約書で合意した価格が全てです。ご注意ください。
不動産屋の友達が「1000万円も予算より高いのに、注文住宅で家を建てたお客様がいた。」と、言ってました。ハウスメーカーからすれば驚く話でもありません。それだけ、建売とは家そのものが違います。価格だけで選んでいる人なら別ですがそれを見極めることができない。または、見極める必要がないのが不動産屋さんというものなのでしょう。
この話をあなたは理解できますか?わかりにくいですね。
「~」や「小さい文字」、こんな引っ掛けるような手法でも、家の性能や素材のそれぞれを説明して理解し請負契約を結ぶのが注文住宅です。普通は数社のハウスメーカや工務店と比較検討します。家というもの価格がどういうふうな仕組みなのかわからなくても数社のハウスメーカーや工務店と話をすすめれば家の価格について何となくでも理解してきます。
しかし、経験値のないマイホームの購入において、価格についての知識がなければ、完成された表面の出来栄えと価格というわかりやすいモノサシが判断材料になってしまうのでしょう。
だからでしょうか?求めやすい建売を検討しているお客様の多くは、家の価格であり家の価値に関する比較検討が気薄です。特に、説明するのが不動産の仲介業者の場合は(説明するのが売主なら別)そんな細かな性能なんて知りません。
こだわって建売を造っても、その他多数の「立地」×「価格」×「何となくいい」の中から選ばれてしまいます。これでは拘って建売を造っても利益が減るだけです。
ビジネス的には、建売はわかりやすい「価格」が重要なのです。この立地なら3500万円以内みたいな。。。
相場のような価格があるのだから利益を出すにはコストダウンしかありません。まず初めに犠牲になるのは「立地」です。コストダウンするには⇒土地の区割り。土地の面積です。狭小地の出来上がりです。
次に犠牲になるのが「何となくいい建物です。」表面の外壁材やフローリング一つ一つでもいろいろです。ましてや隠れている耐震や省エネなどについてはノーマクだったりしませんか。
ここまでの説明をまとめます。まず注文住宅は打ち合わせが完了する最終最後まで価格がわかりにくいものです。その真逆にある表示された建売は価格に見合った家かどうかがわからないのです。
注文住宅でこだわればこだわるほど高くなる。価格の優しい建売の価値に疑問が残る。注文住宅と建売は上手に住み分けられています。
ポジティブに考えれば、家の価格に疑問を持つことは身の丈の家を探す一歩です。価格が優先すればするほど、暮らしたい家という容器とのギャップが生じます。逆に暮らしたい家という容器を追求するほど価格というギャップに苦しむものです。
このちょうどいいところ探しの先にあるのが身の丈の家ということです。
そのためには、諦めないで内覧をこなす。最良のパートナーを探すのが近道です。
ご一考いただけると嬉しいです。
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