2017.03.05
今日の日経トップ「復調アップルの深謀」と題しての記事が興味深い。
機能の向上が鈍化し、購入時の製品への満足度が下がると多くの消費者は割安を求めるようになる。そのことによりメーカーの利益が下がると研究開発の方向も革新より価格を抑える技術に向かう。
⇒製品価値の下落に伴う低価格競争が始まる。
企画住宅なるものを開発し、ひとやまナンボの世界で客寄せパンダ的な流れだ。ここ最近は流石にバレバレになってきた安くもないのに安さを売りにしようとした罠かけメーカーが代表的だが、大手も少なからずこんな流れがある。
アップルは消費者がスマホに求める操作性や安心といった基準に移っている現状に8割を超えるリピート率を誇っているとのこと。機能向上と変らぬ使い心地のバランスが顧客に自然と買い替えを促す深謀があるという記事だ。
数十年後に存在する住宅会社がどれだけあるだろうか。過去の歴史を振り返ればとても少ない。そりゃそうだ、住み心地と保証とのバランスのうえにアフターフォーローという大きな約束が住宅会社にはある。それなのに、長い期間、保証やアフターフォローは名前ばかりでクレーム産業と呼ばれた歴史があるのだ。客寄せパンダがつい最近までの業界だとすれば、高度成長期からそれまでは売りきったもん勝ち業界だった。
新築から既存住宅の流通へ完全に舵がきられた昨今。大手ハウスメーカーの動きも顕著だ。既存のお客様の保証にあわせメンテにも力を入れている。上手な戦略とも囲い込みともいえるがあるべき姿だと思う。
中古住宅流通が当たり前になれば、メンテされた程度のいい住宅とそうでない住宅の価値が違って当たり前になる。築20年程度で無価値になるようなヘンテコな話は無くなる。価格を抑えるために表面だけ飾った偽物住宅と本物の素材で造られた住宅で価値が違うのは当たり前になる。妄想はどんどん広がる。
価値も、想いも、暮らしもつながれば、
もっと暮らしは豊かになる!
言葉や文章に嘘があっても
製品に嘘はない。
メーカーにとっては製品の一つ一つが
そのメーカーのすべてである
本田宗一郎
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