2016.10.28
建替えや土地を所有している人には関係のない話ですが、土地がない人、土地があっても住みたくない場所に土地を所有している人は、建てたいハウスメーカーがあっても土地探しという高いハードルが残っています。
今もなお地方から都市部への人の移動が激しいわけで、土地対応がハウスメーカーにとって重要な課題です。特に最近は、郊外に土地を造っても売れないものは売れない。
駅近だったり、環境だったり、お客様の条件はとても厳しい。そんな中、お客様が望む場所で望む金額で土地を確保することはハウスメーカーだけじゃない。建売業者、工務店、立地がよければマンションもあれば新築アパートの分譲だって競合になる。
そんな貴重な土地を仕入れるには、それ相当の営業努力やリスクを払ってのもの。いくら建てたいハウスメーカーがあろうとも、建てたい場所の土地は好きなメーカーで建築できない土地の可能性が極めて高いという事実です。
運よく注文住宅用地を見つけたとしてもそこは多くは建築条件付き土地。夢を壊すようで申し訳ないのですが、特に広島で平地希望の場合、まともな土地であれば条件無し土地を探すことは余程の努力と運が重なって初めてといっても過言ではないでしょう。
建物を諦めるのか?
立地を諦めるのか?
確実に、この葛藤が始まります。
何をどうしていいのか分からないだけではありません。ここで示した土地探しからの家創りのように自分ではどうすることもできないジレンマにおちいります。それでなくても決めなきゃならないことや普段の仕事の合間をぬってのマイホーム計画です。迷い疲れます。こんな状況でこのブログに辿り着いた方にはご理解いただけますね。この状況で正しい判断ができるはずは無いのです。これが多くの家創りを見てきた僕の経験則です。
この流れのなかで、たまたま売りだされた土地が建築条件付きだったとしましょう。予算内でもあったとしましょう。迷い疲れている状況では、建てる会社は聞いた事は無いが営業はとても親切。別の建物を見学させてもらったがこのくらいが我が家レベルかも!こんな流れになるんです。
いかに土地契約後3ヶ月間で請負契約が締結できない場合の白紙条項があるとしても、それを精査できるわけもなし。多くの方は、この流れの中で建てたいイメージとはまるで違うマイホームを取得するのです。
予算が明確であれば、立地条件から考えれば、その計画が達成可能かという判断はある程度できるものです。疲れる前に具体的な計画を立案することで、もっとバランスのいいマイホームが実現できるのに。。。。と、いつも感じつつ。建築条件付きで建った建物は、日当りも悪く、配置計画も間取りも素人に毛が生えたほどに何も考えられてない残念な建物でいっぱいと今日も独り言。
これでは街並みが美しくなるはずもない。いつか来た道であれば、便利が良いだけで狭く居心地の悪い戦後の建物は今は殆ど残ってない事実と重なると感じるのは僕だけではあるまい。
少しっでも違和感を感じるあなた!マイホームは事業です。場当たり的で事業が成功するはずはありません。計画こそが大切ということを覚えておいてくださいね!