2017.09.15
宮島の街歩きをしても思うし、宮島に限らず建物探訪して思うことは、耐震についての疑問です。間違いなく、家は大切な命を守る容器です。地震をはじめとする自然災害から守れる強さが必要です。そのために強い家が求められています。
耐震でいうところでいえば、劣化対策はもちろんのこと、耐震壁、金物補強、などなど、必要量を適切に施工することが求められています。1981年以前の建物では、不幸にも地震による倒壊によって多くの被害が報じられています。耐震補強は確実に必要です。
一方で、太い柱に梁で金物も使わず建てられた寺社仏閣や古民家。地震に耐えるというのか力を逃がすというのか、倒壊することなく現存しています。埋め立て地や造成地とは違い、地盤のしっかりした場所に建っているからといえばそれまでですが…こんな建物をみるたびに、耐震補強も大切だけど日本古来の建築様式のままに安心して住み続けることのできる補強方法や暮らし方を模索する学びが大切だと感じます。
例えば宮島の鳥居。この鳥居は有名な話「置いてる」。固めるなんて話じゃありません。しかも、鳥居の上部は箱になっていて重りが入っているとのこと。(何かの資料で読んだ記憶が)耐震で言うところの重い屋根です。耐震で言うところろの筋交いはありません。柱と梁の構造です。土台は地球。置いてるだけ。。。どう説明すればいいのか。。。僕にはわかりません。
鳥居だけじゃありません。神殿も海に浮かんでいます。当然に腐朽が進行します。
定期的に接ぎ木等のメンテが必要です。
海に浮かび波に打たれます。床には隙間を空け水圧を逃がすようにしているのはご覧になられる通りです。床下も同じ理由でしょうか?大引きに根太を指し込んでいますがスカスカです。「楔でしかっりめり込ませとるけえの。大丈夫じゃ!」ミタイナ(笑)
「どうや!ひきぬけるもんなら引き抜いてみい。はなから固めてないがのう!」それにしても何故沈下しない?(勉強不足)
今回の宮島は街歩きが目的です。街にも古い建物や民家はいっぱいございます。少し外れた路地から見える五重塔。これぞ地域のランドマーク。ただ高いだけの美しくないタワービルとはわけが違います。
路地にもお約束の鹿です。八頭身美人です。
そんな場所のお屋敷。素敵です。
ひろいとはいえない隣棟感覚ですが、五重塔を向いて開いています。どうでもいい個人的に思う建築現場。木の街廿日市なのに、宮島なのに、何故RCで建築!?大きなお世話ですけど…。
さて、もう少し。重い屋根。耐震壁もなく金物補強も基礎連結もされてない建築物。こんな建物を耐震補強して果たして本当に強い家になるのか?命を守るための家とすれば他に考えることがある。僕はそちらを目指すことにする。
そんなこんなの宮島街歩きレポートでした。
おしまい♪
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